腎臓「働き」いろいろを知ろう

[監修]東京女子医科大学 血液浄化療法科 特任教授 土谷 健 (つちや けん)先生プロフィール

血液中の老廃物の除去血液中の老廃物の除去

血液中の老廃物の除去のしくみ

腎臓は、体液のバランスを一定に保つため、血液をろ過して尿という形で老廃物や水分などを排泄しています。

腎臓のくぼみの部分は空洞で、腎動脈(図中A)、腎静脈(図中B)、尿管(図中C)がつながっています。

心臓から送り出された血液の一部は、腎動脈を通って腎臓内に運ばれ、ろ過されたのちに腎静脈から心臓へ戻ります。

腎臓は表面に近い皮質(ひしつ)と内側の髄質(ずいしつ)の2層構造になっていて、腎動脈から入ってきた血液はまず、皮質に運ばれ糸球体によってろ過されます。

次にろ過された液体は、髄質にある尿細管と集合体で、必要な栄養素と水分が再吸収されます。老廃物や余分な液体は尿として中心部分の腎盂(じんう:図中D)へ運ばれます。

そこから尿管に送り出され膀胱に溜められ、尿がある程度の量になったところで体外に排出されます。

腎臓病の1つにADPKD(常染色体優性多発性嚢胞腎)という遺伝性の病気があります。腎機能を低下させる遺伝性の腎臓病について、気になる方、知りたい方はここをクリック。