本コンテンツは腎臓病食の一例を紹介しております。摂取可能な栄養量については、患者さんごとに異なっております。ご自身が摂取可能な量については、主治医にご相談ください。
塩分とタンパク質を控えた腎臓病食でありながら、旬の素材を取り入れたおいしいメニューをお届けします。先月に引き続き、西クリニックの管理栄養士・中山理恵さん監修による腎臓病食をお楽しみください。
毎日の食事に、減塩や低タンパクを無理なく取り入れるために必要なことは、手間ひまよりも“ちょっとした工夫”ではないでしょうか。長続きさせるために大切なことは、手軽さと遊び心。身近な素材を活用し、一般的な家庭料理に少しだけ手を加えることで、腎臓病の患者さんも満足していただけるメニューに変わります。
豚肉の甘酢あんからめ
おいしさの秘密は豆板醤。変わり甘酢がごはんにぴったり
豚肉は、良質のタンパク質とビタミンB1が豊富な食材です。野菜に比べて調理でのビタミンB1の損失が少ないので、1日1回60g程度の豚肉を食べることで、1日に必要なビタミンB1の半分近い量を摂ることができます。ビタミンB1はご飯やパンなどの糖質の分解を助け、エネルギーに変えるので、お米が主食の日本人には欠かすことのできない栄養素です。反対に不足すると糖質が分解されず、乳酸などの疲労物質がたまってイライラや集中力の低下、物忘れなどの症状につながります。
片栗粉をまぶしてからっと揚げ、豆板醤の辛みのきいた甘酢をからめた豚肉は、ごはんとの相性がぴったり。栄養豊富な食材を毎日の食事でおいしくいただきましょう。
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<材料>
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1
最初にあんを作ります。
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2
豚ロースは、筋を切っておきます。
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3
サラダ油に菜箸を入れてみて、ふつふつと気泡が出たら適温です。
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5
最後に白髪ねぎと大葉を添え、彩り豊かに仕上げます。
材料
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豚ロース
60 g
醤油(こいくち)
0.5 g
料理酒
2 g
しょうが汁
少々
片栗粉
5 g
サラダ油
7 g
あん
砂糖(上白糖)
3 g
酢
5 g
醤油(こいくち)
4 g
料理酒
5 g
豆板醤
0.5 g
片栗粉
5 g
水
適宜
サニーレタス
1 枚
トマト
15 g
黄ピーマン
10 g
ししとうがらし
10 g
サラダ油
1 g
ねぎ(白)
3 g
大葉
少々
- 作り方
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1砂糖、酢、醤油、酒、豆板醤をフライパンで熱し、水溶きした片栗粉を入れてあんを作る。
2豚ロースに醤油、酒、しょうが汁で下味をつけ、片栗粉をまぶす。
3170〜180度に熱したサラダ油に2を入れ、表面がきつね色になるまで揚げて、1のあんにからめる。
4器に3と焼いたししとうがらしと黄ピーマン、レタス、トマトを盛る。
5最後に白髪ねぎと千切りにした大葉を添える。
ひじきのケチャップ煮
ケチャップとの相性抜群。お箸がすすむ洋風ひじき
ひじきというと醤油で味付けした煮物が定番ですが、今回はケチャップ味に仕上げてみました。彩りもよく、コクのあるしっかりとした味で、食べ応えも十分です。いつもとはひと味違った味わいをご堪能ください。
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<材料>
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ピーマンと赤ピーマンは千切りにしておきます。
4
ひき肉に火が通ってから、ピーマンを入れて調味します。
5
これだけで1日分の半分ほどの鉄分が補給できます。
材料
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ひじき(乾燥)
3 g
合いびき肉(牛肉・豚肉)
10 g
醤油(こいくち、下味用)
0.5 g
料理酒
少々
片栗粉
1 g
ねぎ(白)
5 g
ピーマン
10 g
赤ピーマン
10 g
砂糖(上白糖)
少々
ケチャップ
8 g
醤油(こいくち)
1 g
サラダ油
2 g
- 作り方
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1ひじきは水でもどしておく。
2合いびき肉に醤油、料理酒で下味をつけ、片栗粉をまぶす。
3サラダ油をひいた鍋で、ねぎ、ひじき、ひき肉の順に炒める。
43に千切りにしたピーマンと赤ピーマンを入れ、砂糖、ケチャップ、醤油で調味する。
54を器に盛りできあがり。
青菜のなめ茸和え
冷蔵庫にある“あの一品”が、いつものメニューを刷新
いつものおひたしとひと味違う、市販のなめ茸の瓶詰を使った和え物です。えのき茸を味付けして瓶詰めにしたなめ茸は、醤油をかけるよりも塩分を控えられ、まろやかな味に仕上がります。なかなか使い切れずに冷蔵庫に眠っているなめ茸。ごはんに添える以外にもこんな使い方がありますので、ぜひお試しください。
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2
ほうれん草を茹でるときは根の部分から入れ、茹ですぎないように。
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3
なめ茸を加え、全体に味がなじむように和えます
4
彩りよく器に盛ります。
材料
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ほうれん草
40 g
にんじん
5 g
なめ茸(味付瓶詰)
10 g
- 作り方
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1にんじんはいちょう切りにして茹でておく。
2ほうれん草は茹でて水にさらし、水気をよくきって適当な大きさに切る。
3ボールに1と2を入れ、なめ茸を加えて和える。
43をよく和えて器に盛る。
監修
中山 理恵
CKD診療や透析を行う専門クリニックで、長年にわたり管理栄養士として、個別にきめ細かな栄養指導を実践。食の楽しみを奪われがちな透析患者さんに、限られた予算でできるだけおいしい食事を提供したいと、日々研鑽を積んでおられます。他院で食事の辛さを経験し、食べ歩いた透析患者さんからも高い評価を得ています。