本コンテンツは腎臓病食の一例を紹介しております。摂取可能な栄養量については、患者さんごとに異なっております。ご自身が摂取可能な量については、主治医にご相談ください。
今回は西クリニック、管理栄養士・中山理恵さんによる、ご家庭で無理なく実践できる夏にふさわしい腎臓病食をご紹介します。塩分とタンパク質を控えながら、普段の食事にちょっとしたアレンジを加えて作ることができるメニューをお楽しみください。
食事は毎日のことですから、あまり手の込んだものを作ろうとすると息切れしてしまいます。腎臓病食は毎日続けることが大切なので、手に入れやすい食材で手軽にできることが一番なのではないでしょうか。
そこで、一人暮らしでもご家族がいても取り入れやすい、みなさんになじみのあるメニューをご用意してみました。食事療法の大切さを理解していただくことはもちろんですが、あまり構えることなく、日々の食事を楽しんでいただければと思っています。
鮭フライ変わりタルタルソース
夏バテ防止には、適量の油摂取も必要
暑くなるとさっぱりしたものが食べたくなりますが、そういった食事ばかりだとエネルギー不足になり夏バテの原因となってしまいます。適量の油も身体には必要です。上手に調理に取り入れて、エネルギーを補いながら夏バテを防ぎましょう。
一般的に揚げ物、特にフライは、味付けする調味料も塩分が少ないので、外食でもおすすめの料理です。さっぱりと夏らしいらっきょうときゅうりを使った、いつもと一味違うタルタルソースを添えてお召し上がりください。
この料理の栄養量
エネルギー | 318 kcal |
水分 | 88.4 g |
タンパク質 | 16.5 g |
カリウム | 315 mg |
カルシウム | 24 mg |
リン | 190 mg |
塩分 | 0.8 g |
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<材料>
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2
程よい食感を残すためにも、らっきょうときゅうりは粗めのみじん切りがおすすめです。
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5
揚げ始めは油の気泡が大きいのですが、中まで火が通ると小さくなります。また、油のパチパチと弾ける音が軽くなったときが、揚げあがりのサインです。
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7
野菜を多く摂りたい、また、物足りないと感じたときは、レタスの代わりにキャベツの千切りを添えるとボリュームが出ます。
材料
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生鮭
60g
(低塩の塩鮭でも可、その際下味の食塩はなし)
塩
0.20g
こしょう
適宜
薄力粉
5g
卵(全卵)
5g
パン粉
10g
サラダ油
9g
きゅうり
5g
らっきょう・甘酢漬
5g
マヨネーズ
12g
レタス
15g
トマト
15g
- 作り方
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1らっきょうときゅうりを粗めのみじん切りにする。
21を器に入れ、マヨネーズを加えて混ぜ合わせ、タルタルソースを作る。
3鮭の水分を拭き取り、塩こしょうした後、小麦粉をまんべんなくまぶす。
4溶きほぐした卵に3の鮭をくぐらせた後、パン粉をまんべんなくまぶす。
5余分なパン粉を落とし、少しなじませてから、170〜180℃に熱した油に入れる。
6両面がキツネ色になるまで揚げ、油をきる。
7器にレタス、トマトとともに盛り付け、2のタルタルソースをかける。
ナスのおろしかけ
夏野菜を、だしわり醤油と大根おろしでさっぱりと
夏を代表する野菜、ナス。油との相性がよく、揚げるとコクがグンと増します。紫色が鮮やかで見た目にも食欲をそそります。
また、同じく夏が旬の赤ピーマンは、緑色のピーマンよりカロチン、ビタミンC、Eが豊富。色鮮やかな2種の野菜に大根おろしを添えて、手軽に使えるだしわり醤油をかけてさっぱりといただきます。
この料理の栄養量
エネルギー | 55 kcal |
水分 | 90.4 g |
タンパク質 | 1.2 g |
カリウム | 202 mg |
カルシウム | 17 mg |
リン | 28 mg |
塩分 | 0.6 g |
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<材料>
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2
揚げ物をする際、ナスは乱切りにすると面が多くなるので、火も味も入りやすくなります。
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8
それぞれの素材をバランスよく盛り付け、最後にかいわれ大根の緑で彩りを添えます。
材料
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ナス
60g
赤ピーマン
10g
サラダ油
3g
大根・おろし
20g
だしわり醤油 ※めんつゆでも可
8g
砂糖
0.8g
かいわれ大根
少々
- 作り方
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1だしわり醤油に砂糖を加え、よく混ぜる。
2大根をおろし、余分な水気を切っておく。
3ナスはヘタを切り落として、ひと口大の乱切りにする。
4赤ピーマンは種を取り、ひと口大の乱切りにする。
5170〜180℃の揚げ油にナスを入れ、少ししんなりするまで素揚げし、しっかり油をきる。
6続けて赤ピーマンもサッと揚げ、油をきる。
7ナスと赤ピーマンを器に盛って大根おろしをのせる。
81の調味料をかけ、かいわれ大根を添える。
きゅうりの甘酢しょうが和えわかめ入り
醤油を使わず、甘酢しょうがで塩分量を調整
わかめは一度ゆでることでカリウム摂取量を抑え、味付けに醤油を使わず市販の甘酢しょうがを活用することで塩分量を抑えています。ピンク色がアクセントとなり、甘酢しょうがの甘酸っぱさがさっぱり食べやすいと西クリニックでも好評の一品です。
この料理の栄養量
エネルギー | 15 kcal |
水分 | 39.8 g |
タンパク質 | 0.4 g |
カリウム | 54 mg |
カルシウム | 13 mg |
リン | 11 mg |
食塩 | 0.5 g |
材料
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きゅうり
2.5g
塩
0.1g
甘酢しょうが
10g
酢・穀物酢
3g
砂糖
1g
わかめ
※湯通しして塩抜きしたもの5g
- 作り方
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1きゅうりは小口切りにして塩をふってもみ、水洗いして塩分を取る。
2わかめは水洗いしてゆで、食べやすい大きさに切る。
3酢と砂糖を合わせて、1、2と甘酢しょうがを和え器に盛る。
監修
中山 理恵
CKD診療や透析を行う専門クリニックで、長年にわたり管理栄養士として、個別にきめ細かな栄養指導を実践。食の楽しみを奪われがちな透析患者さんに、限られた予算でできるだけおいしい食事を提供したいと、日々研鑽を積んでおられます。他院で食事の辛さを経験し、食べ歩いた透析患者さんからも高い評価を得ています。