腎臓は「尿をつくる」ほか、生命・健康の維持のための重要な役割を担っています。腎臓についてよく知り、いたわる気持ちを育んでいきましょう。[監修]東京女子医科大学 血液浄化療法科 教授 / 第四内科 兼任教授 土谷 健 先生

腎臓は「尿をつくる」ほか、生命・健康の維持のための重要な役割を担っています。腎臓についてよく知り、いたわる気持ちを育んでいきましょう。
[監修]東京女子医科大学 血液浄化療法科 教授 / 第四内科 兼任教授 土谷 健 先生

腎臓が悪くなると出てくる「各症状」のいろいろを知ろう!

第1回 腎臓病の症状第1回 腎臓病の症状

「むくみ」は腎臓病の初期症状

腎臓の病気は自覚症状が現れにくいことが多いのですが、「むくみ」「血尿」などは比較的気づきやすい症状といえるでしょう。

腎臓病の初期症状としては、足・手・顔などがパンパンに腫れてしまう「むくみ(浮腫)」があげられます。

血液をろ過している腎臓の糸球体に障害が起こると、網の目が目詰まりして血液を十分ろ過することができなくなり、老廃物や余分な水分、塩分を体外に排泄できなくなります。

この体に溜まった余分な水分、塩分がむくみの原因となります。

むくみの原因として腎臓病はとても多く、むくみの症状がみられる場合は、急性腎炎、慢性腎炎、ネフローゼ症候群、腎不全などの可能性が疑われます(表1)。

多発性のう胞腎(PKD)でも、腎臓の働きが低下するとむくみなどの症状が現れ始めます。

腎臓病は「血尿」と「タンパク尿」を伴う

「血尿」とは、尿に“血が混じる”状態のことです。

血尿は眼に見てわかるものを「肉眼的血尿」といいます。

顕微鏡で見なければわからない「微少血尿」もあります。

血尿の原因は2種類あり、1つは糸球体になんらかの障害が起きている場合、もう1つは膀胱にがんができたり、結石(※)で粘膜が傷ついたりした泌尿器科的原因のことが多いと考えられています。

また、糸球体に由来するものは血の塊をつくりませんが、泌尿器科的原因では血が固まるのが特徴です。

障害された糸球体から漏れてきた血尿は、尿中に栄養素のタンパク質が出てしまう「タンパク尿」を伴うことも多く、主として慢性腎炎などの内科的病気が原因となります。

タンパク尿も、糸球体が障害される結果として発生します。

タンパク尿や血尿は、尿を検査することによって調べることができます。

血尿、タンパク尿を伴う症状がみられる場合、糖尿病性腎症、肥満関連腎症、糸球体腎炎、ネフローゼ症候群などの腎臓の病気の可能性が疑われます(表2)。

PKDの症状では血尿が一般的ですが、タンパク尿がみられることもあります。全くみられないこともしばしばみられます。

「血尿」「タンパク尿」は検尿で初めてわかることが多いのですが、尿が泡立つ、赤褐色調になるなどで自分で気づくこともあります。

※ 結石:体内で分泌物の成分などが固まって石状となったもの

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