腎臓は「尿をつくる」ほか、生命・健康の維持のための重要な役割を担っています。腎臓についてよく知り、いたわる気持ちを育んでいきましょう。[監修]東京女子医科大学 血液浄化療法科 教授 / 第四内科 兼任教授 土谷 健 先生

腎臓は「尿をつくる」ほか、生命・健康の維持のための重要な役割を担っています。腎臓についてよく知り、いたわる気持ちを育んでいきましょう。
[監修]東京女子医科大学 血液浄化療法科 教授 / 第四内科 兼任教授 土谷 健 先生

腎臓が悪くなると出てくる「各症状」のいろいろを知ろう!

第2回 慢性腎臓病(CKD)の症状第2回 慢性腎臓病(CKD)の症状

「クレアチニン値」で腎臓の働きをチェックする

血液中の成分を調べることで、腎臓の働きをチェックでき、腎臓の病気を早期に発見することができます。

腎臓の働きの低下は、血液検査の「クレアチニン値」などにより判定されます(表1)。

老廃物の一種であるクレアチニンは、腎臓の働きが低下すると血液中に増えるため、最近話題の「慢性腎臓病(CKD)」など、なんらかの腎臓の病気が進行していることが疑われます。

これは血液をろ過している腎臓の糸球体が障害を起こすと、網の目が目詰まりして血液を十分ろ過することができなくなり、老廃物や余分な水分の排泄がうまくいかなくなって、クレアチニンが血液中に増えるためです。

多発性のう胞腎(PKD)も病気が進行すると、クレアチニン値の上昇が認められます。

「CKD」と「高血圧」の関係

「CKD」とは、腎臓の働きが健康な人の60%以下に低下するか、あるいはタンパク尿が出るといった腎臓の異常が3か月以上続く状態をいいます。

CKDは高血圧などの合併症を発症しやすく、また逆に高血圧は腎臓病を悪化させるという悪循環の関係をつくります。

高血圧は病状が進むまでは自覚症状が少なく、重症化すると、頭痛、めまい、肩こり、耳鳴りなどが生じますが、CKDが原因となり、これらの症状がみられることがあります。

高血圧とは、血圧が正常より高い状態が持続する病気です。

腎臓の糸球体の血圧は、血液をろ過するために一定に保たれています。

腎臓の病気があると、糸球体のろ過の働きが悪くなりますが、その状態でも血液をなんとかろ過しようとするために高血圧になります。

ADPKDは高頻度で「高血圧」を引き起こす

PKDなどの腎臓の病気で、腎臓の働きが低下してしまうと、CKDの原因となります。

常染色体優性多発性のう胞腎(ADPKD)では非常に高い頻度で高血圧を引き起こすことが多く、 50~80%の患者さんが高血圧を合併するとされています(図1)。

ADPKDもCKDの1つであると考えられているため、早期から血圧を適正に保つ必要があります。

腎臓の病気においては、悪循環の関係にある合併症の発症を防ぎながら、腎臓の働きを維持する治療がとても重要になります。

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