サムスカ(R)の服用には患者さんの同意、定期的な血液検査が必要ですサムスカ(R)の服用には患者さんの同意、定期的な血液検査が必要です

サムスカ®の服用には患者さんの同意が必要です

サムスカ®を服用するにあたっては、このくすりの効果が多発性嚢胞腎そのものを完治するのではなく、嚢胞の増大を遅らせるものであること、注意しなければならない副作用の危険性があること、服薬開始にあたっての入院・服薬中の水分補給・少なくとも毎月の検査が必要であるといった不便性があること、などを了解いただく必要があります。

これから服用をご検討いただくサムスカ®は、嚢胞によって腎臓が増大する速度を抑える効果のあるくすりです。このくすりを継続して服用することで、腎臓のはたらきが低下して腎不全になる時期を延ばすことが期待できます。

ただし、このくすりには重篤な肝機能異常などの副作用が認められており、少なくとも毎月の血液検査が必要になるなど、安全性に注意して服用していただく必要があります。服用を開始する前に、このくすりの使用を選択しない治療法も含めて、医師、薬剤師からよく説明を受けてください。

開始にあたって、十分な説明を受け、内容に納得されましたら、同意文書を提出のうえ、治療を開始してください。このくすりを使わないと判断された場合は、今後の治療法について、医師とよく相談してください。

なお、くすりの受け取り時は、講習を受講し修了された医師からサムスカ®の処方をされていることを示すために、サムスカ®カードまたは主治医の受講修了証の写しを提示してください。サムスカ®カードは毎回薬局に提示する必要がありますから、受診日には忘れずに持参してください。

また、他の病気で受診する際には、サムスカ®により治療を受けていることを医師・薬剤師に伝えてください。

サムスカ®を確実に正しく使用していただく目的から、処方ができるのは講習を受講し修了された医師のみに限定されています。そのため、病院を変える場合は、このくすりの処方を受けられないことがありますので、主治医とよくご相談ください。

サムスカ®を服用中は定期的な血液検査が必要になります

サムスカ®服用中は、肝機能検査や血清ナトリウム濃度の測定が必要になります。

肝機能検査

サムスカ®は治験*時に重篤な肝機能障害が報告されています。
したがって、サムスカ®の服用をはじめる前には肝機能検査が必要となります。また、服用開始後は少なくとも毎月血液検査をします。
また、飲む量を増やす時期は来院時に血液検査を行って、肝臓に異常が起こっていないかを検査します。
*治験・・・・・くすりを開発するために人を対象に行う試験。

血清ナトリウム濃度の測定

サムスカ®の服用を始める前に血液中のナトリウム濃度に異常がないか調べます(異常がある場合は点滴等で正常な値に戻します)。
サムスカ®の服用を始めた後は、水分補給が十分でないと、尿量が過剰に増えることにより血液中のナトリウム濃度が上がることがあるので、少なくとも毎月血液検査をします。また、飲む量を増やす時期は来院時に血液検査が行われます。

肝臓の機能や血液中のナトリウムの濃度を調べるために、少なくとも毎月、血液検査を行います。