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家族で楽しむ腎臓病食

「家族と一緒の食事がしたい」――。腎臓病食を必要とされる患者さんから、時折、こうした声が聞こえてきます。
こちらのコーナーでは、管理栄養士の中山理恵先生からアドバイスをいただきながら、塩分やたんぱく質を控えながらも家族みんなが満足できる“腎臓病食”を、ご提案いたします。食材や味付けを工夫したり、下ごしらえにひと手間かけたり。ちょっとした調理のコツをおさえるだけで、おいしさは格段にアップします。
家族と一緒の食卓で、同じメニューを囲むことができれば、毎日の食事のひとときは、ひときわ楽しい時間になるのではないでしょうか。

本コンテンツは腎臓病食の一例を紹介しております。摂取可能な栄養量については、患者さんごとに異なっております。ご自身が摂取可能な量については、主治医にご相談ください。

vol.5 ハムエッグ 朝食の定番もひと工夫で腎にやさしく vol.5 ハムエッグ 朝食の定番もひと工夫で腎にやさしく

ハムエッグ

このメニューの栄養量 このメニューの栄養量

  • 【エネルギー】
  • 231kcal
  • 【水分】
  • 142.4g
  • 【タンパク質】
  • 11.1g
  • 【カリウム】
  • 317mg
  • 【カルシウム】
  • 57mg
  • 【リン】
  • 198mg
  • 【食塩】
  • 0.8g

今回ご紹介するのは、朝ごはんの定番「ハムエッグ」です。腎臓病食は「低たんぱく・低塩分」が基本とされていますので、卵やハムは「食べられない」「食べてはいけない」食品と思われがちですが、腎臓病食を必要とされる方でも、量をコントロールしながら良質なたんぱく質を摂ることは大切です。その点で、卵は理想的な食材といえます。また、ハムなどの食肉加工品も、量を控えるとともに、ゆでて塩分やリンを減らせば、食事に取り入れることができます。たっぷりのサラダ油でカリッと焼いた腎にやさしいハムエッグのレシピをご紹介します。

POINT 01 POINT 01 「ゆでる」ひと手間で塩分やリンをカット

「ゆでる」ひと手間で塩分やリンをカット

ハムやベーコンなどの食肉加工品は、食品の中で比較的、塩分量が多く、添加物としてリン酸塩が使われているものもあります。そのため、食べる量に注意する必要がありますが、下準備として「沸騰したお湯でゆでる」ひと手間を加えると、塩分やリンを減らすことができます。

ハムのゆで時間は約1分間が目安です。ゆでることで加工品独特の臭みもとれます。お湯にうっすらと油が浮いてきたら、ゆであがりの合図です。

ハムは水気をよく切り、こしょうをふっておきましょう。ゆでることで抜けてしまうハムの旨みを、こしょうが補ってくれます。この「1分間ゆでてから、こしょうをふる」というテクニックをおぼえておくと、食肉加工品を使ったいろいろな料理に応用できます。

POINT 02 POINT 02 たっぷりの油で揚げ焼きにしてカロリーアップ

たっぷりの油で揚げ焼きにしてカロリーアップ

卵には小1個(正味50g)でおよそ6.2gのたんぱく質が含まれています。患者さんにお話を伺うと、「卵はたんぱく質のかたまりなので、まったく食べていない」という方もいて、口にすることにかなり抵抗をお持ちのようです。

しかし、卵のたんぱく質は、アミノ酸の中でも人間の体内では作れない必須アミノ酸をバランスよく含んでおり、非常に質のよいたんぱく質といえます。ビタミンやミネラルなども豊富で、栄養価が高いので、できれば毎日1個は食べたい食品です。ご自身の摂取可能な量を確認のうえ、日々の食事に取り入れてみてください。

なお、卵には「油を吸収しやすい」という性質があります。今回はこの性質を利用して、「たっぷりのサラダ油で揚げ焼き」にしました。フライドエッグのようなイメージです。

レシピの「サラダ油 6g」は多いと感じるかもしれませんが、卵が油を吸ってくれるので、無駄なくエネルギー量を上げることができます。サラダ油を使うことで、ハムや卵などの動物性脂肪と植物性脂肪をバランスよく摂れるというメリットもあります。オリーブ油の香りが好きな方は、サラダ油をオリーブ油に替えてもいいでしょう。

白身のふちがカリッと焼けた卵は、見た目はシンプルでも思いのほか食べごたえがあり、ひと皿で十分満足していただけると思います。卵の焼き加減はお好みですが、途中でふたをすると黄身までしっかり火が通ります。

腎臓病食としてはハードルが高そうなハムエッグも、ハムをゆでたり、卵を揚げ焼きにしたりすることで、朝の食卓を彩るひと皿になります。揚げ焼きにした卵は食べごたえがありますので、ご家族の方にも喜んでいただけるのではないでしょうか。家族全員でおいしい朝ごはんを楽しんでいただければと思います。

中山 理恵 メニューアドバイス 中山 理恵(管理栄養士)

メニューアドバイス
中山 理恵
(管理栄養士)

CKD診療や透析を行う専門クリニックで、長年にわたり管理栄養士として、きめ細かな栄養指導を実践。患者さんの視点に立って、腎臓病食をできるだけおいしく食べていただくために、日々活動しています。

作り方

作り方

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材料(1人分)

材料(1人分)

<ハムエッグ>

  • ハム(ロース)  20g
  • 50g(小1個)
  • サラダ油 6g(小さじ1と1/2)
  • しょうゆ(減塩) 3g(小さじ1/2)
  • こしょう 適宜

つけ合わせ

  • キャベツ 50g
  • トマト 30g
  • ブロッコリー(ゆで)
    (または飾りのパセリ)
    15g
  • マヨネーズ 5g(小さじ1と1/4)

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  • <材料>

  • 1沸騰したお湯でハムをゆでましょう

  • 2ゆでたハムにこしょうをふりましょう

COLUMN COLUMN あらためて確認したい調味料の塩分量

あらためて確認したい調味料の塩分量

ハムエッグや目玉焼きといった卵料理を食べる際には、つい、食卓にある調味料に手が伸びてしまいがちです。大まかに「しょうゆ派」と「ソース派」に分かれると思いますが、いずれにしても摂りすぎないように注意が必要です。ここでは、調味料小さじ1杯(5cc)あたりに含まれる塩分量をおさらいしてみましょう。

ハムエッグが少し物足りないと感じるときには、野菜の量を増やすことで調整してください。今回は生の千切りキャベツを添えましたが、手作りドレッシングであえれば、さらにエネルギー量を上げられます。

ある患者さんから、「オリーブ油とレモン汁を1:1で合わせたドレッシング(オリーブ油10g、レモン汁10g)」を教えていただきました。オリーブ油の香りとレモンの酸味が効いて、塩分なしでもおいしく食べられるそうです。ぜひ試してみてください。

小さじ1杯あたりの塩分量

ハムエッグ 材料別の栄養素の詳細 材料(1人分)

材料別の栄養素の詳細 材料(1人分)

ハムエッグ
ハムエッグ 1人分可食量 エネルギー
(kcal)
水分
(g)
タンパク質
(g)
カリウム
(mg)
カルシウム
(mg)
リン
(mg)
食塩
(g)
ハム(ロース) 20g 4040kcal 1313g 3.23.2g 5353mg 11mg 6868mg 0.50.5mg
50g(小1個) 7676kcal 3838g 6.26.2g 6565mg 2626mg 9090mg 00g
サラダ油 6g(小さじ1と1/2) 5555kcal 00g 00g 00mg 00mg 00mg 00g
しょうゆ(減塩) 3g(小さじ1/2) 22kcal 2.22.2g 0.20.2g 88mg 00mg 55mg 0.20.2g
こしょう 適宜 - - - - - - -

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つけ合わせ
つけ合わせ 1人分可食量 エネルギー
(kcal)
水分
(g)
タンパク質
(g)
カリウム
(mg)
カルシウム
(mg)
リン
(mg)
食塩
(g)
キャベツ 50g 1111kcal 46.546.5g 0.70.7g 100100mg 2222mg 1414mg 00g
トマト 30g 66kcal 28.228.2g 0.20.2g 6363mg 22mg 88mg 00g
ブロッコリー(ゆで) 15g 44kcal 13.713.7g 0.50.5g 2727mg 55mg 1010mg 00g
マヨネーズ 5g(小さじ1と1/4) 3737kcal 0.80.8g 0.10.1g 11mg 11mg 33mg 0.10.1g

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合計
合計 1人分可食量 エネルギー
(kcal)
水分
(g)
タンパク質
(g)
カリウム
(mg)
カルシウム
(mg)
リン
(mg)
食塩
(g)
合計 231231kcal 142.4142.4g 11.111.1g 317317mg 5757mg 198198mg 0.80.8g

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